-商品名
平忠盛モデル(黒・白)
-ブランド
盛
-販売
nuno.MORINORI(2022)
-デザインについて
平家物語:巻第一 殿上闇討「かねて用意を致す。参内の始より、大きなる鞘巻を用意し、束帯の下にしどけなげに差し、火のほの暗き方に向かって、やをら此の刀を抜き出いて、鬢に引き当られたりけるが、よそよりは氷なんどの様にぞ見えたりける。諸人目をすましけり。」
詞:かねてよおいをいたす。さんだいのはじめより、おおきなるさやまきをよおいし、そくたいのしたにしどけなげにさし、ひのほのぐらきかたにむかって、やおらこのかたなをぬきいだいて、びんにひきあてられたりけるが、よそよりはこおりなんどのよおにぞみえたりける。しょにんめをすましけり。
※数種類の平家物語と平曲(平家物語を語り琵琶で伴奏するもの)を参考にしています。表現に多少の誤差がありますので何卒ご了承ください。
-制作エピソード(盛典)
忠盛様だったらどうするか
殿上闇討は平家物語巻第一、祇園精舎の最後から続く次の物語です。今回デザインしたのは口説(くどき)で語られる部分で、平曲では最も多く出てくる曲節です。忠盛様が節会の夜に刀(に模した銀箔を貼った木刀)を耳際の髪の毛に引当てる場面。実際に見たら私も目を澄ましてしまいそうです。昇殿をねたむ殿上人たちからさまざまな嫌がらせを受ける忠盛様ですが、家来の家貞様と機転を利かせて乗り切るところが爽快です。この家貞様の言葉が強ノ声(こうのこえ)という雄叫びに用いられる曲節で語られるのですが、その部分がまた熱いんですね。家貞様は折を見てデザインできたらと思っています。
この場面をどう乗り切るか、そんな出来事が訪れるとき私は忠盛様を思い出します。忠盛様だったらどうするか?と。答えのない場面や正解がひっくり返る場面に遭遇しますし、様々な困難に直面しますが「忠盛様だったらどうするか?」は私を奮い立たせてくれます。
DESIGNER:MORINORI(盛典)