-商品名
那須与市モデルPART2(黒・白)
-ブランド
盛
-販売
nuno.MORINORI(2022年)
-デザインについて
平家物語:巻第十一 那須与市(与一)
かぶら(鏑)をとってつがい、よつ引いてひょうど放つ、小兵という条、十二束三つぶせ。弓は強しかぶらは、浦響くほどに長鳴りしてあやまたず、扇の要際一寸ばかりおいて、ひい(鳴)ふつ(吻)とぞ射切ったる。かぶらは海に入りければ、扇は空へぞ揚りける、春風に、一揉、二揉揉まれて海へさつとぞ、散ったりける皆紅の扇の日出いたるが、夕日にかかや(輝)いて、白浪のうえに浮きぬ沈みぬゆられけるを、沖には平家船端をたたいて、かんじたり、陸には源氏、箙をたたいてどよめきけり。
詞:かぶらをとってつがい、よつぴいてひょおどはなつ、こひょうというじょう、じゅうにそくみつぶせ。ゆみはつよしかぶらは、うらひびくほどにながなりしてあやまたず、おうぎのかなめぎわいっすんばかりおいて、ひいふつとぞいきったる、かぶらはうみにいりければ、おうぎはそらへぞあがりける、はるかぜに、ひともみ、ふたもみもまれてうみへさっとぞ、ちったりける。みなぐれないのおうぎのひいだいたるが ゆうひにかかやいて、しらなみのうえにうきぬしずみぬゆられけるを、おきにはへいけ ふなばたをたたいて、かんじたり、くがにはげんじ、えびらをたたいてどよめきけり。
※数種類の平家物語と平曲(平家物語を語り琵琶で伴奏するもの)を参考にしています。表現に多少の誤差がありますので何卒ご了承ください。
-制作エピソード(盛典)
今回は平家物語巻十一那須与市(与一:以降那須与市)から、後半部分をPART1・2に分けてデザインしています。PART2のデザインは放たれた矢が力強く飛ぶ様子を布面を横断して描きました。PART2のデザインは右下部、源氏側は那須与市の次話、弓流(ゆみながし)の挑発合戦に繋がる様子を暗示して塗りつぶしています。
最後の「沖には平家船端をたたいて感じたり、陸には源氏箙をたたいてどよめきけり。」次話の弓流に繋がると思うと、源平の盛り上がりを見つめる義経を想像してゾッとします。
DESIGNER:MORINORI(盛典)